みなさんこんにちは!
2022年もあと少しでおわりますが、皆さんは新しい年を迎える準備はお済みでしょうか?
大掃除や買い物はもちろん、病気に負けない準備をすることもお忘れなく!
今回は「ワクチン」についてお話します。
私たち人間は自然界に存在している細菌やウイルスに感染することで病気になり、重症化や合併症を引き起こすことで死に至ることもあります。
感染症の基本的な対策として、ワクチン接種がすすめられています。
ワクチン接種は人体の免疫の仕組みを利用した感染症に対して抵抗力を高める予防方法です。
ワクチンとは病気を引き起こす細菌やウイルスの毒素や病原性を弱めたり、なくしたりしたもので、ワクチンを接種することで体の中に免疫の記憶を作ります。
ワクチンによってつくられた免疫があることで感染を予防したり、発症したとしても重症化を防ぐことができます。
一般に、ワクチンの種類は
1.生ワクチン
2.不活化ワクチン
3.成分(組換えタンパクワクチン・サブユニットワクチンなど)
4.ウイルスの設計図(遺伝情報)を用いたワクチン
などに分けられます。
■生ワクチン
ウイルスや細菌などの病原体を弱め、病気を起こさないようにしたものです。
接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じように免疫がつくことが期待できます。
ワクチンの成分自体が「感染」をおこします。
■不活化ワクチン
感染する力をなくした(不活化という)病原体を用いるワクチンです。
生ワクチンと違い感染しませんが、免疫の付き方は少し弱くなります。
■組換えタンパクワクチン・サブユニットワクチンなど
病原体の成分・部品である「タンパク質」を投与するものです。
■ウイルスの設計図(遺伝情報)を用いたワクチン:mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン、ウイルスベクターワクチン、DNAワクチン
これらのワクチンでは、ウイルスの部品にあたるタンパク質の設計図(遺伝情報)や、遺伝情報をのせた運び屋(ベクター)を投与します。
その設計図をもとに、ヒトの体の中(細胞)でウイルスのタンパク質の一部がつくられ、さらに、ヒトの細胞が自ら作ったそのタンパク質に対する免疫がつきます。
※ベクター:ワクチンに必要な遺伝情報などをヒトの細胞に運ぶために、運搬役として使われる、ヒトに対して病原性のないウイルスなどのこと。(例:病原性のないアデノウイルス)
令和2年(2020年)10月より、ちがう種類のワクチンを接種する場合の接種間隔の制限が一部撤廃され、以下の図のようになりました。
生ワクチン(注射)接種後、中27日以上の間隔をおかなければ、次の生ワクチン(注射)の接種を受けることはできません。
※中27日以上 → 接種した日の4週間後の同じ曜日以降から接種可能。
同じワクチンを続けて接種する時は、ワクチン毎に決められている接種間隔を守る必要がありますので、ご注意ください。
(例)B型肝炎1回目~3回目の接種の場合
・1回目から中27日以上あけて2回目を接種する。
・1回目から中139日以上あけて3回目を接種する。
(接種できない例) 1回目を接種した翌日に、2回目を接種する。
新型コロナワクチン接種と他の予防接種の接種間隔について
新型コロナワクチン接種と他の予防接種は、中13日以上の間隔(接種した日の2週間後の同じ曜日以降)をあけて接種してください。
なお、同時接種はできません。
次の図は現在日本で接種可能なワクチンの種類です。
定期接種とは無料で接種可能なワクチンのことです。
定期接種のワクチンは乳幼児などの感染症のリスクが高い時期や、重症化しやすい年齢に応じて定められた期間に接種することを推奨しています。
一方で任意接種とはワクチン自体の効果や安全性は国で認められてはいるものの、予防接種法で規定されていない種類のワクチンです。
そのため接種をするための費用は個人負担となり、個人の意志に基づく任意の接種になります。
(予防接種制度は度々見直しが行われており、任意接種のワクチンも将来的に定期接種となる可能性があります。)
ワクチンによって接種時期や接種回数などが異なっているので、ぜひワクチン接種前にかかりつけの医師などに相談してみてください!
新しい年が皆さまにとってよい一年でありますように。
参考:
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/question/007/003/p000852.html
https://shizen-hatch.net/2020/08/06/vaccination/