吸入剤について | やまかわ薬局

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2022年10月31日

吸入剤について

 

みなさんこんにちは!

今日は喘息やCOPDの方によく用いられる 『 吸入薬 』 について簡単にお話ししようと思います!

 

吸入剤の成分としては、以下のものがあります。

・吸入ステロイド(ICS):抗炎症薬。直接気道に到達し、気道炎症を強力に抑制。全身への影響が少ない。

・β2受容体作動薬(SABA,LABA):気管支平滑筋を弛緩。線毛運動による気道分泌液の排泄を促進。

・抗コリン薬(SAMA,LAMA):気管支平滑筋を弛緩。

 

 

吸入剤は「ゆっくり吸うもの」「速く吸うもの」と2つに大別できます。

      ゆっくり吸うもの・・・エアゾール製剤、ソフトミストインヘラー(レスピマット)

      速く吸うもの・・・ドライパウダー製剤(ブリーズヘラー、エリプタ、タービュヘイラー、ディスカスなど)

 

吸入薬の一部をご紹介いたします!

 

 

pMDI:フルティフォーム、アドエア、メプチンなど

〔特徴〕ある程度同調できれば吸気流速が小さくても吸入可能。ドライパウダー製剤が吸えない場合の選択肢になり得る。

〔剤形〕エアゾール製剤

 

レスピマット:スピリーバ、スピオルト

〔特徴〕噴霧速度が穏やかなので、ある程度同調できれば吸気流速度が小さくても使用できる(ドライパウダー製剤が吸えない患者でも使用可能)。アルコール非含有なので、臭いがしない。

〔剤形〕ソフトミストインヘラー

〔吸入〕初回の空打ちは4回。カートリッジ挿入後は90日以内に使用すること。

 

ブリーズヘラー:オンブレス、ウルティブロなど

〔特徴〕準備段階は細かいが、マウスピースは咥えやすく、吸いやすい。

〔剤形〕カプセルタイプのドライパウダー式吸入器

〔吸入〕カプセルのカラカラと回転する音が聞こえれば、おおむね吸えている。カプセルが透けて見えるので、カプセル内に吸い残した残薬が目で確認できる。粉がなくなるまで繰り返し吸入する。

 

エリプタ:レルベア、アニュイティなど

〔特徴〕カバーを開ける1ステップで吸入準備が完了し、1日1回で薬効が得られる。カウンターの文字が大きく確認しやすい。

〔剤形〕長方形型のドライパウダー式吸入器

〔操作〕カバーはカチッというまでしっかり開ける。

〔注意〕吸入口を口で大きく咥えすぎて空気取り込み口を塞がないように気を付ける。

 

タービュヘイラー:シムビコート、パルミコートなど

〔特徴〕2段階操作で準備完了。マルチドーズ型でコンパクト。

〔剤形〕円錐型のドライパウダー

〔操作〕薬剤をセットする時は傾けず垂直に立てた状態で行い、回転グリップはデバイスを立てた状態のまま回す。右に確実に止まるまで回し、左に戻した時の「カチッ」という音を聞き逃さない。

〔注意〕空気取り入れ口を塞がぬように回転グリップを持ち、「速くできるだけ深く」吸入する。

 

 

ディスカス:アドエア、フルタイドなど

〔特徴〕2段階の操作で吸入準備ができる簡便なデバイス

〔剤形〕円盤型でマルチドーズタイプのドライパウダー式吸入器

〔操作〕吸入のたびに残数を確認する。グリップに親指をのせてカバーを開けてレバーを下げるまでが1連の動作。カバーもキャップも「カチッ」という音が鳴るまで最後までしっかり押し切る。

 

 

吸入剤は気道局所に直接薬剤を到達させることができるため、経口剤、注射剤と比べてきわめて少ない薬剤投与で優れた薬効を示します。

しかし、正しい操作ができないと、期待する効果が得られない可能性があります。

操作方法が分かりにくい場合は、お気軽にご相談ください!

 

 

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