血圧 | やまかわ薬局

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2022年11月28日

血圧

みなさんこんにちは!だんだんと寒い季節が近づいてきましたね。この時期になり、血圧が上がり始めてしまったという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は血圧についてお話しします。

血圧ってなに?血圧を計る看護師さんのイラスト

血液には私たちが生きていくうえで欠かせない酸素や栄養素が含まれており、これを全身に届けるために血管に圧力をかけて血流を促しています。血圧とはこの圧力のことで、血液を全身に循環させる役割を担っています。血圧の高さには心臓が1回の拍動で全身に送り出す血液量や血管の弾力性、末梢血管の抵抗力、血液の粘度などが関係しています。そのほかにも腎臓や神経系、塩分など様々な因子によって高くなったり低くなったりします。

緊張時やリラックス状態など測定する際の環境にも影響を受けるため、測定値には2種類あり、病院ではかる値を診察室血圧、家庭ではかる値を家庭血圧としています。

正常な血圧の値は診察室血圧では「収縮期血圧140mmHg未満」かつ「拡張期血圧が90mmHg未満」とされており、家庭血圧では「収縮期血圧135mmHg未満」かつ「拡張期血圧85mmHg未満」とされています。収縮期血圧とは最高血圧とも呼ばれ、血液を送り出す時に心臓が収縮して血管に強い圧力がかかっている状態の値をさします。拡張期血圧とは最低血圧とも呼ばれ、次に送り出す血液をためこむために心臓が拡張しているときの値をさします。

それぞれの血圧の分類は以下の通りです。

診察室血圧 家庭血圧
収縮期血圧 拡張期血圧 収縮期血圧 拡張期血圧
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120-129 かつ <80 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
I度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
II度高血圧 160-179 かつ/または 100-109 145-159 かつ/または 90-99
III度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110 ≧160 かつ/または ≧100
(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90 ≧135 かつ <85

 

寒い時期に血圧が上がる原因寒気・悪寒のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

私たちの体は寒さを感じると、体温を保とうとして血管を収縮させます。このはたらきによって血圧は上がってしまうのです。逆に夏などの暑い時期には体温を逃がそうと血管を拡張させるため、血圧は低下するのです。ですから、暖かい場所から寒い場所へ出たときは急激に血圧が上昇してしまうこともあるので特に注意が必要です。

また、寒い季節には塩分や脂肪分の多いものを食べる機会が増え、摂取カロリーが増えているのにもかかわらず、運動量は減ってしまうということも血圧上昇の原因の一つとされています。

血圧が高いままの状態が続くと、血管に負担がかかって動脈硬化がおき、さらには脳卒中や心臓病などの大きな病気につながってしまうため、血圧を適正に保つ工夫をすることが大切です。

 

血圧を上げない習慣

1.減塩する減塩みそのイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

塩分(ナトリウム)を過剰に摂ると、体は体内の塩分濃度を薄めようとして血液中の水分量を増やして血管に圧力をかけるため、血圧が上がってしまいます。1日に摂取する塩分は6g未満が理想とされていますが、日本人の塩分摂取量の平均は令和元年の調査によると、成人男性は10.9g、成人女性は9.3gと、男女ともに大きく超えています。減塩の方法として以下のようなものがあげられるので、食事をする際はこれらに気を付け、減塩を心がけてみてください。

①しょうゆや塩などの調味料はかけるではなくつける
②漬け物や汁物は控える
③うどんやラーメンのスープは全部飲まない
④ワサビや生姜などの香味野菜を活用する
⑤昆布やかつおなどに含まれるうま味を上手に利用する

2.ミネラルを摂るわかめのイラスト

カリウム・マグネシウムなどのミネラルには塩分を体外に排出する働きがあります。カリウムは野菜や果物、海藻類、豆類などに多く含まれており、マグネシウムは、海藻やナッツ類、豆類などに多く含まれています。カリウムは熱に弱いため、サラダに海藻やナッツをトッピングして摂取するのがおすすめですよ。また、カツオやこんぶなどからとれるだしには多くのミネラルが含まれており、うまみ成分もしっかりとあるので減塩にもつながって、血圧上昇抑制に効果的です。しかし、腎臓に病気がある人ではカリウムの摂りすぎには注意が必要なため、お医者さんに相談してくださいね。

3.食物繊維を積極的に摂る食物繊維のイラスト(栄養素)

食物繊維は腸の中で有害物質を吸着し、便と共に体外へ排出する働きがあります。この時に血圧を上昇させる原因であるナトリウムも一緒に排出するため、血圧降下に効果的なのです。食物繊維の中でも特に水溶性食物繊維であるアルギン酸はナトリウムを排出する作用が強いです。果物、野菜、海藻、イモ類、豆類はこの水溶性食物繊維を多く含むので食事の中で意識して摂るよう心がけてみてください。

2.運動するウォーキングをする女性のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

運動すると血管内皮機能が改善されるため、続けることで血圧を適正に保つことが期待できます。ウォーキング、軽いジョギング、水中運動、自転車などの有酸素運動を毎日30分以上行うことが推奨されています。

3.禁煙するいろいろな禁煙マークのイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

タバコを吸うと末梢血管が収縮するためそれにともなって血圧も上がってしまいます。また、たばこの煙には動脈硬化を進行させる作用もあるので、血圧を上昇させる大きな原因の1つといえます。

4.良質な睡眠をとる寝ている男の子のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

寝不足になると、交感神経が刺激されるため、血管が収縮して心拍出量が増加し、血圧が上がりやすくなってしまいます。7時開程度の睡眠が望ましいですが、難しい場合は休憩時間などでの15分の昼寝なども効果的です。

 

このように毎日の生活のちょっとしたことが血圧に関係しているため、それらを工夫することで血圧を下げることが可能です。
まずはできそうなことから日頃の生活を見直し、高血圧の予防と改善に取り組んでみてくださいね。

 

 

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