先日「花火の種類としくみ」をご紹介しましたが、楽しむためにも知っておいてほしいことがあります。
それは、花火をしたときに出る「煙」です
この煙の中には、カリウム、ストロンチウム、硫黄、鉛などが含まれており、煙にはこれらの材料が混ざり合ったもの
そしてPM2.5が含まれています。
PM2.5は粉塵(ふんじん)の一種で、粒が非常に小さいため(髪の毛の太さの 30分の1 程度)人体に取り込まれやすいという特徴があります。
粉塵は目に見えないものがほとんどで、常に空気中に漂っています。
私達は呼吸をするたびに粉塵を吸い込みますが基本的にはそのまま排出されます。
ただしかなり細かいものや水によく溶ける性質を持つ粉塵は、排出される前に体内に取り込まれてしまうことがあります。
そうなると喘息や気管支炎といった呼吸器系疾患を引き起こす可能性があります。
日本の打ち上げ花火は「地上 200m 程度まで達し、PM2.5 を含む花火の煙(硝煙)の到達距離は数十 km におよぶが
最大着地濃度は爆発時の 1万分の1~10万分の1 以下となる」
とされているため、人体への影響はゼロではありませんが、少ないと考えられます。
なので、打ち上げ花火よりも手持ち花火などの家庭用花火の方が煙を吸ってしまうリスクは上がります
大人の方はもちろんですが、乳幼児(5歳以下)はもともと気管が大人に比べて細く、やわらかいためリスクがぐっとあがります。
煙をたくさん吸ったために喘息発作のきっかけになってしまったという事例もありますので、
もともと喘息を患っていたり、気管支が弱い方は特に注意が必要です
このようなリスクを避けるためにしっかりと予防とケアをしましょう。
花火大会でも家庭用の花火でも「風上」に居るようにしましょう
もし煙をたくさん吸ってしまったらしっかり手洗いうがいをしましょう
水分補給として気管支を刺激しない、温かい飲み物を飲みましょう
マスクを着用しましょう
マスクの箱にPEF(微粒子ろ過効率)が書いてあるものがあります。
PEFは約0.1μmの大きさの粒子をどれだけカットできるか示したもので、PM2.5の大きさは2.5μm以下の粒子と定義されています。
PEFが高値であればあるほど粒子が非常に小さなものも、しっかりカットすることができるということなので
マスクを購入するときは気にしてみて下さい。
あとは顔にフィットして、できるだけ隙間がないものを選ぶことが重要です。
やまかわ薬局でもPEFカット率95~99%のマスクを取り揃えていますサイズやカラーバリエーションも豊富です
余談ですが、昨今ではアルコール消毒をする機会が増えています。
感染リスクを避けるため、アルコール消毒をしながら手持ち花火をすると
手についた消毒液のアルコール成分が体温で温められ、燃えやすいガスが発生し
手持ち花火の火と反応して身体に引火する可能性がありますので注意してください!
久しぶりの花火が楽しい思い出になりますように!