みなさんこんにちは!
今回は脂質異常症の食事についてお話しします。
最近は幅広い年代で肥満やコレステロールを気にされている方が多くいます。
お腹いっぱいになるまで食べている、もしくは食べ過ぎている
過度な飲酒
揚げ物や肉類をよく食べる
運動はあまりしない
高血圧や糖尿病がある
タバコを1日10本以上吸う
などに思い当たる節がある方は脂質異常症要注意です!
脂質異常症とは
まず脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が高い状態もしくはHDLコレステロールが低い状態を言います。
脂質異常症の状態が長く続くと動脈硬化を起こしやすくなるため心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなります。
また、高血圧の方は血管に強い圧がかかっていて血管の壁が傷つきやすいため動脈硬化がさらに進行するリスクがあります。
【脂質異常症の診断基準】
(空腹時採血)
〇 LDLコレステロール:140ml/dL以上
〇 HDLコレステロール:40mg/dL未満
〇 中性脂肪(TG):150mg/dL以上
脂質異常症には自覚症状があまりないため、気づかないうちに進行していたということが少なくありません。
そのため毎日の食生活や生活習慣に気をつけることと、健康診断などで「脂質異常症の疑いがある」と言われときは、
放置せずに早めに受診して医師の指導を受けることが大切です。
食事のポイント
脂質異常症には薬物療法や運動療法などもありますが、食事療法でも検査値の改善や脂質異常症の予防の効果があります。
食事を改善することで肥満や生活習慣病の予防にもなるのでより良い食生活を目指しましょう!
不飽和脂肪酸を摂る
不飽和脂肪酸は血液をサラサラにしてくれる効果があり、青魚(サバ、イワシ、サンマなど)に豊富に含まれています。
代表的なものはα-リノレン酸、EPA(イコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)でこの3つはn-3系脂肪酸(別名:オメガ3)と言います。
EPA、DHAの血液中の中性脂肪を減らしてくれる作用によって血液がサラサラになると言われています。
α-リノレン酸は血圧を下げる効果があります。
このn-3系脂肪酸は体内で作ることができないので食事から摂取することが大切です。
青魚が苦手という方はα-リノレン酸を含んだなたね油などがおすすめです。
動物性食品を控えめにする
バターや卵、脂身の多い肉などの動物性食品には飽和脂肪酸が多く含まれています。
名前が似ていて間違えてしまいそうな飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸ですが控えてほしいのは飽和脂肪酸です!
不飽和脂肪酸は先ほどお話したように血液をサラサラにしてくれる効果がありますが、飽和脂肪酸は摂り過ぎると体内のLDLコレステロールを増やしてしまいます。
また、マーガリンやショートニング、マヨネーズにはトランス脂肪酸が多く含まれており、このトランス脂肪酸を過剰に摂取すると
LDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが低下します。これによって動脈硬化を促進させてしまうので気をつけましょう。
ただ、脂質が不足すると脂質と一緒に吸収される脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)も不足してしまうのでまったく食べないのではなく、
あくまでも食べすぎないことが大切です。
自分の適正エネルギー摂取量を知る
エネルギー摂取量は、年齢・性別・身体活動量・肥満度・血糖コントロール・合併症などを考慮して算出しますが、
一般的には【標準体重×身体活動量】で算出します。
エネルギーの過剰摂取は脂質異常症だけでなく、肥満の原因になるのでご自身の適正なエネルギー摂取量の範囲内を目指しましょう!
まず標準体重の求め方は【身長(m)×身長(m)×22】です。
次に身体活動量ですが、身体活動量は普段の生活の中でどのくらい動いているかによってレベルがⅠ~Ⅲと変わってきます。
Ⅰ | 軽い労作(大部分が座位の活動) |
Ⅱ | 普通の労作(座位中心だが、通勤・家事、軽い運動を行う) |
Ⅲ | 重い労作(力仕事、活発な運動習慣がある) |
当てはめる数字はⅠは25~30、Ⅱは30~35、Ⅲは35~を目安にしてください。
例えば身長170cm、男性、電車通勤で家から駅までは徒歩約15分ほど、仕事は主にデスクワークという方がいたとしたら
1.7(身長)×1.7(身長)×22=64(標準体重)
64(標準体重)×30(身体活動量)=1920kcal(エネルギー摂取量)
という計算になります。
自分の身長や身体活動量を当てはめて計算してみましょう!
いかかでしたか?
食事に気をつけるだけでも様々な生活習慣病を予防することができます。
これから健康診断があるという方も多いと思いますが、健康診断でいい結果を出すためにも良い食生活を
心掛けてみてください!