みなさんこんにちは。
今年はコロナが5類になり花火大会が再開されるところも多くなっています。
ということで、久しぶりの花火を楽しむためのおさらいをしていきましょう。
花火のしくみ
日本の花火大会でよく見られる「打ち上げ花火」は、丸いボールのような「花火玉」を、火薬の力で高い空に打ち上げ、花火玉が空の上で爆発し
飛び出した火薬がキレイな色や形の花火になります。
花火玉のまわりは、丈夫な紙をはり合わせてできた、「玉皮」というボウルのような半球形の容器。
玉皮の中には、花火の色や光のもとになる「星」とよばれる火薬のかたまりが並んでいます。
花火玉にはそのほかに、玉皮をこわして星を飛び散らせるための「割薬」という別の火薬も入っていたり
割薬に火をつける「導火線」が付けられたりしています。
大きな花火玉には、空に昇っていくときに光の尾っぽや小さい花を咲かせたり、ヒューと音を出したりする
しかけ用の小さい花火玉がついたものもあります。
空に打ち上げられた花火玉は、導火線からの火が割り薬に伝わって爆発し、まわりの玉皮を壊し、小さな火薬のかたまりの星が空に飛び出して
キレイな色で燃えながら広がっていきます。
キレイな色を出す星は、中心にある「芯」の周りにいくつかの火薬を重ねて作られています。
打ち上げ花火は、「割物(わりもの)」「ぽか物」「小割物(こわりもの)」の大きく3種類に分けることができます。
「割物」…菊、牡丹など
今まで説明した通り、割薬を爆発させて、色や煙を出す星を飛び出させる仕組みを持つ打ち上げ花火です。
「ぽか物」…蜂、分包など
空に打ち上げられた花火玉が「ぽかっ」と2つに割れて、星やしかけが飛び出し、いろいろな光や形を楽しめるような仕組みになっています。
明るい昼間に打ち上げられる花火はこの種類が多く、昼間でも花火が上がったことがわかるように、いろいろな音や煙の出し方ができます。
「小割物」…冠菊、椰子など
八方に小さな玉を放出して多数の小花を一斉に開かせるものです。
割火薬は割物より少なく、ポカ物より多いもので千輪菊、花園、百花園とも呼びます。
ちなみに、丸い花火はどの方向からでも丸く見えるのはなぜでしょう
まん丸いボールのような花火玉から、どの方向にも同じように星が飛び出すからなんです。
ただし、ハート型など型物の特別な花火は、見る方向によって形がちがって見えるので、見比べてみてくださいね。
花火の色の仕組み
花火の魅力を一段と高めている、華やかな色彩のカギを握るのは、様々な種類の金属粉で構成されている発色剤にあります。
花火の色を決める発色剤に含まれる金属は、燃やした時にその物質特有の色を出す「炎色反応」の違いによって選ばれています。
・赤色、オレンジ色→ストロンチウムやカルシウム
・緑色→銅
・黄色→ナトリウム
・紫色→カリウム
理科の実験でやったことがある方が多いのではないでしょうか?
定番の赤やオレンジと組み合わせると文字通り色とりどりの炎の競演を演じさせることが出来ます。
ただ青は、その色を発しながら燃える化合物があっても花火に用いることが難しく、現状で使われている銅化合物は
やや緑がかった青になるそうです
花開いた後に色が変わるような打ち上げ花火は、異なる発色剤を調合した火薬を層を重ねるようにして作られた星が使われています。
星が外側から燃えていくことで、色が変化していくのを楽しめる花火になるのです。
手持ち花火をしたり、花火大会に行ったときは
「あ、これは割物だ!」「黄色に光るからナトリウム使ってるんだな~」などの見方もしてみてくださいね!