気温と湿気がぐんぐん高くなるこの季節。活発化するのは蚊です。
蚊は25~30度の気温の時が一番活発化します。
また、雨の中を飛ぶことはあまりしませんが、2~3ミリの雨が降ると卵を産むので、この時期は大量に繁殖します。
今年は外出される方も多いかと思いますので、しっかり対策していきたいところです。
ここで疑問ですが同じ場所にいるのに、自分だけ蚊に刺されているなんて経験はありませんか?
という疑問の解決のために、蚊に刺されやすい人の特徴を見ていきましょう!!
①体温の高い人(汗っかき、肥満、妊婦、子ども)
蚊の触角には温度を感知するセンサーが、産毛のような形でついています。
このセンサーの温度感知能力は人間のおよそ10倍ともいわれ、わずかに体温が高いだけでも
蚊が集まりやすくなることがわかっています。
また温度だけでなく汗の匂いのもととなる脂肪酸や乳酸菌も嗅ぎ分ける能力があります。
そのため、体脂肪の多い肥満体型の人や、汗っかきの人(運動中の人)のほうが刺されやすい傾向にあります。
妊婦さんは妊娠後期になると肺がお腹で圧迫されるために呼吸数が増えるので
二酸化炭素の排出量で蚊を引きつけやすくなる傾向にあります。
さらに、妊娠中に基礎代謝が上がり、体温が上昇することも要因の一つです。
②黒い服を着ている人
服の色別で蚊の刺されやすさを比較した海外の実験によれば、黒い服が最も蚊を誘引したという結果が得られたそうです。
では、なぜ蚊は黒い色を好むのかというと、その理由については諸説あります。
「蚊は色自体を視認することはできないが、人には見えない紫外線領域の光の波長で色を識別している」という説
「蚊(イエカ)は夜行性のため、保護色となる暗い色を好む」という説
「黒い部分は熱を吸収しやすいため、体温が上がる黒い部分に引き寄せられやすい」という説など。
③お酒を飲んだ人
蚊の口の周辺には「小顎髭(こあごひげ)」と呼ばれる2本組のセンサーがあり、二酸化炭素を嗅ぎ分ける能力があります。
人間の息に含まれる二酸化炭素の濃度は、大気中の二酸化炭素の濃度よりもはるかに高いため
蚊はこの二酸化炭素を目印に人の居場所を感知します。
そして二酸化炭素は、体内でアルコールが分解される際に大量発生するため、お酒を飲むと普段よりも蚊に刺されやすくなるのです。
また、飲酒によって呼吸数が増えることや、皮膚の血管が拡張し体温が上昇すること、汗をかきやすくなることも
刺されやすくなる一因とされています。
④足の常在菌が多い人
2016年、京都教育大学附属高校の2年生だった田上大喜さんによる
「蚊が何故人間の血を吸いたくなるのかを、ヒトスジシマカの雌による交尾数で検証する」という研究論文がが話題になりました。
このレポートの中で明らかになったことが、「足の常在菌の種類が多い人は、蚊に刺されやすい」ということです。
実際にアルコールをつけたティッシュで足首から下を拭いた上で、蚊の多い裏山に5分間滞在したところ、
何もしなかったときは81箇所も刺されたのに比べ、数が1/3に減少したそうです。
専門家の見解によれば、一部の常在菌が出す脂肪酸などの化学物質は蚊を興奮させる作用があるのではないかと考えられています。
田上さんの論文では年齢、血液型、性別、飲酒の有無には関連性が見られなかったとのことなので、
上記の①~③にあてはまる方も、出かける前に足を除菌シートで拭くと刺されにくくなるかもしれませんね!
いかがでしたでしょうか?
この夏、皆様が蚊に刺されることが少なくなることを願っています