こんにちは。寒くなってきましたね。
もうそろそろインフルエンザが流行りだしそうです。
みなさん、うがい手洗いをしっかりしましょう。
さて、今日は、ピロリ菌についてお話したいと思います。
ご存知だと思いますが、ピロリ菌とは、胃の中に住んでいる菌です。
この菌がいると胃潰瘍や胃がんなどになりやすいと言われています。
ピロリ菌感染は珍しいことではなく、日本人の2人に1人の割合でいると言われています。
昔の井戸などに生息していて、それを飲んでいた頃の世代の人たちに感染していることが多いです。
さて、胃の中は、pH1~2というものすごい酸性であるので普通の菌だとすぐに死んでしまいますが、ピロリ菌はなぜ生きていくことができるのでしょうか?
それは、ピロリ菌の産生する酵素に秘密があります。
ピロリ菌はウレアーゼという酵素を自ら作り出します。
これは、胃の中にある尿素を分解しアンモニアにしてしまいます。
このアンモニアはアルカリ性であり胃酸を中和することによってピロリ菌が住み着くことが可能となるのです。
ピロリ菌の検査は色々ありますが、一般的にはピロリ菌感染の有無の判定はまず胃カメラで行います。
また、除菌後の判定は尿素呼気試検討という方法がよく用いられます。
これは、診断薬を服用するのですがその前後での呼気の違いによってピロリ菌がいるのかを判断します。
この方法は、簡単で精度も高いことからよく使われています。
もし、ピロリ菌感染と診断されたらお薬を飲んで除菌します。
ピロリ菌の除菌ではお薬三種類(抗生物質2種類と胃酸を抑える薬1種類)を一週間飲んで治療します。
治療には、一次除菌と二次除菌があり、最初一次除菌で除菌できないようなら二次除菌に移ります。
この二次除菌まででほぼ全員ピロリ菌の除菌が成功します。
もしも、自分がピロリ菌に感染しているか調べたい人は、開業医でも調べることができるので受診してみてください。