ロキソニンについて① | やまかわ薬局

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2017年7月24日

ロキソニンについて①

皆さんこんにちは!梅雨もあけて暑い季節がいよいよやってきました。

夏休みに突入し、クーラーのよく効いた部屋で身体を冷やしすぎて風邪なんて引いていませんか?また、長期休みを利用して歯医者さんで歯の治療をしている方もいるかと思われます。そんな時によく渡されるお薬に解熱鎮痛剤「ロキソニン錠(ロキソプロフェン錠)」があります。今回は熱さまし、痛み止めとしてよく使われるロキソニン錠についてまとめてみました。

【効能・効果】

ロキソニンは炎症を引きおこすプロスタグランジン(PG)の生合成を抑え、炎症に伴う腫れや痛みをやわらげ、熱を下げます。

PGを合成するのはシクロオキシゲナーゼ(COX)と呼ばれる酵素が関与しており、抗炎症薬は主にCOXを阻害することで原因物質を作らせないようにする作用があります。COXにはCOX-1とCOX-2の二種類が知られており、COX-1は胃の粘膜を保護する作用があり、COX-2は炎症を引き起こすPGを作り出しています。つまり、

抗炎症薬はCOX-2を選んで阻害する薬剤ほど胃腸障害が弱い

ということになります。ロキソニンはこのCOXを阻害するバランスに優れており、効力を保ちつつ副作用の胃腸障害の発生を弱めた薬になっています。通常、関節リウマチ・変形性関節症ほか手術後や外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎、急性上気道炎の解熱・鎮痛に用いられています。

 

【副作用について】

抗炎症薬には先述の通り、COX-1阻害作用により胃腸障害が起こりやすいことが知られています。ロキソニンはそんな副作用が発生しにくいお薬ですが、それでも約2%の頻度で腹痛などの副作用が発生することが報告されています。

腹痛対策としては、ロキソニンを飲む時には空腹を避け食後すぐに飲む、コップ1杯の水で飲むなどがオススメです。これは抗炎症薬全般に言えることなので覚えておくといいでしょう。また、ほとんどのお医者さんはムコスタ(一般名:レバミピド)などの胃腸の粘膜を保護するお薬や胃酸の出過ぎを抑えるお薬、いわゆる胃薬をセットで服用してくださいと言われますので、その時は一緒に服用するようにしてください。

【服用量について】

急性上気道炎に用いる場合、『1日最大180mgを限度とする。』、それ以外の鎮痛目的に用いる場合、『1回60~120mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。』とされています。

通常では風邪による発熱や頭痛に対しては一回を目安に一日3回までの服用を勧めますが、医師の処方通り用法用量を守って服用することが大切です。

 

【投与間隔】

一般に、頓服薬の2回目の服用は、1回目の服用から時間、可能であれば8時間後と言われています。少なくとも3~4時間はあけて、効かなくても間隔を開けず続けて服用するのは避けてください。短時間で頻回投与することは過量投与になる恐れがありますので、指示どおりの用法用量を守るようにしてください。

 

【鎮痛効果時間】

効果の発現時間や持続時間は患者さん個々の体質や症状等により異なるため一様ではありませんが、製薬会社のデータによると、服用してから15分後で2割、60分後では7割の方に鎮痛効果があったという報告が挙げられています。

 

【妊婦・授乳中への投与】

妊娠末期(28週以降)の方は服用しないでください。妊娠末期以外の妊婦又は妊娠している可能性のある方はお薬を処方した医師または薬剤師にご相談することを勧めます。また、授乳中の服用は避ける、もしくはやむを得ず服用する場合は授乳を避けることを勧めます。

 

【肝障害・腎障害】

重篤な肝障害・腎障害がある方は服用を避け、以前に肝臓・腎臓の病気になったことがある方は医師、薬剤師に相談してください。

 

 いかがでしたでしょうか。

今回はロキソニンについてまとめてみました。 ロキソニンは市販薬として病院に行かなくても手にすることができるポピュラーなお薬ではあります。

今回まとめた内容はあくまでもお薬の説明書(添付文書)にのっとって説明しておりますので、実際の使い方とは異なる場合もあります。

お医者さんの指示のもと服用方法が定まっているのであれば、それに従って服用してください。また、何かわからないことがあれば、ぜひ薬局にお電話してみて下さい。薬剤師がお答えいたします。

 

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