みなさんこんにちは!
今回は低栄養についてお話致します。
<低栄養とは>
体をうごかすために必要なエネルギーと
骨や筋肉、血などの体のもとを作るたんぱく質が
不足している状態のことをいいます。
令和元年 国民健康・栄養調査によると
65歳以上の高齢者の低栄養傾向(BMI20以下)の割合は
男性12.4% 女性20.7%で
この10年間で男女とも有意な増減はみられない
との結果がでています。
<低栄養状態が続くと・・・>
・体重が減少する
・腹水や浮腫などの低たんぱく血症を起こしやすくなる
・免疫力が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなる
・皮膚が弱くなり傷ができやすく治りにくくなる
・筋肉量や筋力の低下により運動機能や活動量も低下する
などさまざまな健康リスクがあります。
さらに、長期にわたると
フレイル(寝たきりや要介護の一歩手前の状態)の
引き金になってしまうこともあります。
<低栄養状態を判断する基準>
★体重減少
体重減少率
(通常の体重-現在の体重)÷通常の体重×100
上の式に当てはめて計算してみましょう。
1~6か月以内に3%以上の体重減少が認められる方は
注意が必要です。
★BMI
BMIとは、身長と体重から肥満度を算出した
体格指数のことです。
体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
上の式で求めることができます。
年齢と目標にするBMIの範囲です。
年齢 | 目標とするBMIの範囲 |
18~49歳 | 18.5~24.9 |
50~64歳 | 20.0~24.9 |
65~74歳 | 21.5~24.9 |
75歳以上 | 21.5~24.9 |
高齢者の方は20を下回ると低栄養のリスクが高まるので
注意が必要です。
★血清アルブミン値
血清アルブミンとは、血液中のたんぱく質の一種で
総たんぱくの約6割を占めています。
栄養・代謝物質の運搬や浸透圧の維持などの
働きをしています。
血清アルブミンが3.5g/dlを下回ると低栄養の疑いがあります。
<低栄養を防ぐためには>
★三大栄養素をしっかり摂りましょう
体を動かすために必要なエネルギーとなる糖質や脂質
骨や筋肉、血など体のもとを作るたんぱく質
を、しっかり摂りましょう。
糖質:ご飯、パン、麺類、イモ類、果物など
脂質:油脂、バター、肉や魚の脂
たんぱく質:肉類、魚介類、卵、豆類、乳製品
※ 特に不足しがちなたんぱく質を手軽に摂る方法 ※
いつもの食事にたんぱく質が豊富に含まれている食品を
足したり、変えたりして一工夫してみましょう。
例えば・・・
朝食でトーストにハムやチーズをのせる
ヨーグルトをプラスする
昼食で麺類にちくわやかまぼこなどの練り物や
卵をトッピング
野菜サラダにミックスビーンズやツナを追加する
夕食でごはんに納豆をプラス
みそ汁を豚汁に変える
間食で豆乳や牛乳をとりいれる
など、一工夫加えてたんぱく質をしっかり摂りましょう。
★ 少しずつでも1日3食必ず食べましょう
一度にたくさん食べられないときは、1回の食事量を
少なくして数回に分けて食べましょう。
ビタミンの多い果物やカルシウムが豊富な乳製品を
間食としてとりいれるのもおすすめです。
食欲がないときは、おかずを優先して食べましょう。
★ こまめに水分補給を心掛けましょう
食事量が減ると、自然と水分摂取量も減ってしまいます。
1度にたくさん摂ると体に負担がかかります。
朝、昼、夕の食事の時に加えて起床時、間食時、就寝前など
回数をわけて少しずつ水分補給するようにしましょう。
しっかり食べて、低栄養を予防しましょう!
↓やまかわ薬局 HPはこちらから!
http://yamakawa-pharm.j