廃用症候群について | やまかわ薬局

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2017年5月23日

廃用症候群について

みなさんこんにちは!

もうすぐ梅雨の時期ですね。雨の日に犬の散歩をする人のイラスト

雨が降る日が多くなってくると、外に出るのが面倒に感じたりしますよね。

 

今回は、過度な安静状態が長時間続くことにより生じてしまう、

廃用症候群についてみていきたいと思います。

 

廃用症候群」とは、生活不活発病とも呼ばれ、具合の悪い入院中のお爺さんのイラスト

入院などによって過度な安静状態が長時間続くことにより、

筋肉が痩せ衰えたり関節の動きが悪くなり、

全身の身体能力や精神状態に悪影響をもたらす症状です。

 

人間の筋肉は使わないとどんどん衰えていきます。

健康な人でも、筋肉は意外なほど早く萎縮し、その筋肉を戻すには倍以上の期間を要します。

特に高齢の方の場合、一旦筋肉が衰えると回復に時間がかかるうえ、体力が

弱っているためにリハビリ自体を苦痛に感じるようになり、さらに動かなくなって

廃用症候群を発症しやすいと言われています。

 

廃用症候群の主な症状には次のようなものがあります。

 

運動器障害

・筋萎縮・関節拘縮・・・筋肉が痩せ衰えて萎縮するとともに腰背痛や五十肩などにより           関節の可動範囲が狭まり、足などを動かそうとすると痛みを生じます。

・廃用性骨萎縮・・・廃用症候群によって骨がもろくなり、折れやすくなります。

循環・呼吸障害

・心機能低下・・・心臓からの血液の排出量などが減少します。

・血液・血圧・・・廃用症候群により血液濃度が高まり、血栓症の危険性が高まります。

・起立性低血圧・・・立ち上がったときに血圧が低下し、めまいやふらつきを起こしま   す。

・誤嚥性肺炎・・・飲み込む力が低下し、食べ物が誤って肺に入ることによって肺炎を引き起こします。

 

自律神経障害・精神障害

自律神経の乱れにより、便秘、尿失禁、便失禁、低体温症などが起こることがあります。

また、精神障害としてはやる気減退、食欲不振、不眠のほか、仮性痴呆や認知症の悪化なども知られています。

 

廃用症候群を予防するためには、なるべく体を動かすことが必要です。グループウォーキングのイラストの(帽子付き)

安静時でも気分が良いときにベッドに寝たまま足を回す、手や足先をもみほぐす、

血管に沿って血液が心臓に戻るようにマッサージするといったことが効果的です。

椅子に座って運動をする人のイラスト(おばあさん)

元気なときには起き上がるようにして、なるべく同じ姿勢を続けないようにしましょう。

マッサージは、強く行わなくても皮膚表面をなでるだけで刺激が脳に伝わり、交感神経に優位に働きます。

また、リラックス効果もあるので精神面にも有効です。

 

入院中は慣れない病院での生活や不安で精神的に落ち込むことが多くなります。

なるべく面会に行く、話しかけるようにするといった

精神的なケアも廃用症候群の予防につながります。  談笑するお婆さん達のイラスト                  

 

外出しない日もなるべく体を動かしたり、

誰かと話すようにするなど意識して過ごすようにしましょう!

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