みなさんこんにちは。
今年も残すところわずかですね。お風邪など引かれませんよう暖かくしてお過ごしください。
さて今回は、おせち料理にも使われている旬の食材「かぶ」についてです!
かぶは一年中出回る野菜ですが、旬は3~5月と11~1月の年2回あります。
今の時期に旬を迎えるかぶは、甘みが増まして旨味があり歯ごたえがしっかりとしていて美味しいのが特徴です。
かぶの根と葉では含まれている栄養の種類が異なり、根は「淡色野菜」で、葉は「緑黄色野菜」という二つの側面を持っています。
まずは、かぶの根と葉の栄養についてご紹介していきます。
【かぶの根に含まれる主な栄養素】
≪アミラーゼ≫
かぶには「アミラーゼ」と呼ばれる消化酵素が含まれています。
でんぷんなどの栄養を分解して消化を高める働きがあります。
また、栄養の吸収を助けてくる働きがあるため、胃や腸の働きを整える効能や胃もたれ、胸焼けを解消する効果が期待できます。
ちなみに、アミラーゼなどの消化酵素は熱に弱い特性があるので、栄養をしっかりとるためには加熱のしすぎに注意しましょう。
≪グルコシノレート≫
かぶには「グルコシノレート」と呼ばれる含硫化合物が含まれています。
グルコシノレートとは、辛味のもととなる成分で、かぶの他に大根やキャベツなどに含まれています。
かぶに含まれているグルコシノレートは、摂取すると体内でイソチオシアネートに分解されて血栓を予防する効能や肝臓の解毒作用などが期待できます。
また、近年、グルコシノレートが胃がんや肺がんのリスクをある程度下げるという報告もされたそうです。
≪食物繊維≫
かぶには「食物繊維」が含まれています。
食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、かぶにはそのどちらも含まれています。
「不溶性食物繊維」は、水分を吸収して膨らみ腸を刺激することで、便通を促してくれる栄養素です。
一方「水溶性食物繊維」は、糖質の吸収をゆるやかにしたり、コレステロールの排出を促進したりする働きがあります。
どちらの食物繊維も腸内環境を整える作用があるため、便秘解消に役立ちます。
≪ビタミンC≫
「ビタミンC」は、細胞と細胞を結ぶコラーゲンを作るために必要な栄養素で、皮膚の健康維持に役立ち、美容ビタミンとも呼ばれています。
また、抗酸化作用があり、ビタミンEと協力して活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を押さえたり動脈硬化含む血管疾患の予防や免疫力を上げる効果があるといわれています。
【かぶの葉に含まれる主な栄養素】
≪カリウム≫
かぶには「カリウム」も含まれています。
必須ミネラルの1つで、体内にある余分な塩分(ナトリウム)を体外に排出する効果があります。
血圧の上昇やむくみの原因のひとつに、塩分の摂り過ぎがありますが、カリウムは塩分(ナトリウム)の排出を促進してくれるため、血圧を下げたり、むくみの解消に役立ちます。
≪カルシウム≫
かぶに含まれる「カルシウム」は、身体の機能の維持・調節に不可欠なミネラルで、歯や骨などを作っている栄養素 です。
人間の体内の筋肉や臓器の収縮、神経伝達の正常化にも大きな働きがあり、体の酵素の働きをサポートしてくれます。
他にも血液凝固やホルモンの分泌など、多用な働きをしてくれます。
≪ビタミンA≫
「ビタミンA」はかぶの葉に多く含まれている栄養素です。
ビタミンAは、肌の健康維持、暗い場所で視覚を調整する機能、発育の促進などに関わっています。
また、のどや鼻などの粘膜に働きかけ、細菌から体を守る作用が期待できるビタミンです。
≪β‐カロテン≫
かぶには「β‐カロテン」も含まれており、人間の体の酸化を防ぐ抗酸化作用が強く、免疫力を高めてくれます。
また、必要に応じて「ビタミンA」に変換され、細菌やウイルスの侵入を防ぐための必要な粘膜を丈夫にする働きも担ってくれます。
【かぶの豆知識】
≪かぶの栄養素を生かす食べ方≫
かぶに豊富に含まれている「ビタミンC」は、「鉄」の吸収を促してくれます。そのため、鉄が豊富な赤身の肉や魚、小松菜やほうれん草などの青菜野菜、大豆製品と組み合わせて食べるのがおすすめです。
またビタミンCは、「ビタミンE」の抗酸化作用をサポートする役割があるので、「ビタミンE」が豊富な緑黄色野菜やナッツ類とも相性がとても良いです。
かぶの葉に多く含まれている「ビタミンA」は、油と一緒に摂ることで吸収されやすくなるため、調理の際は油を使う炒め物がおすすめです!
≪根の選び方≫
①ハリツヤがあるもの
②丸くて変形がなく表面がなめらかなもの
③大きすぎないもの
④白い根はしっかりと固いもの
かぶの白い根は、鮮度が落ちてくるとしわがよってくるため、ハリがあるものが良いです。
根の部分は丸くて変形がなく、胴がパンとはったもの、そして表面がなめらかなものを選ぶのがおすすめです!
また、かぶの根は大きく成長しすぎると中に「ス」が入っていたり、筋が堅い場合があるため避けたほうが良いです。
根の部分を触ってみてしっかりと固く、指で押さえても指が沈むことなくしっかりとした固さがあるものを選んでみてください!
≪葉の見分け方≫
①葉がみずみずしい
②緑色が濃い
③葉にハリがあり、ピンと立つもの
かぶは、新鮮な葉つきのものを選ぶのがポイントです!葉にハリとツヤがあり、みずみずしいものが新鮮です。
鮮度が落ちてくると葉が黄色に変色してくるため、緑色が濃いものを選びましょう!
葉付きで鮮度の良いものは、葉と茎にハリがあり手に取るとピンと立ちます。
また、かぶは茎の付け根が淡い緑色のものが良いです。茎の鮮度が落ちてくると柔らかくなってくるため、触ってみて茎がしっかり固いものが新鮮です。
お買い物の際はぜひ参考にしてみてください!!
根と葉で栄養が異なる旬の野菜「かぶ」いかがだったでしょうか。
今まで「かぶの葉を捨てていた」という方は、ぜひ今日からは捨てずに根と葉のどちらも食べるように心がけてみてください!