みなさんこんにちは!
まだまだ暑い日が続きますが元気にお過ごしでしょうか?
夏は熱中症に注意が必要ですが、実は痛風も夏になりやすいといわれているんです!
ということで今回は特に夏に気を付けたい痛風やその予防についてお話します。
痛風の症状
痛風は体の中に尿酸がたまり、それが結晶となって足の親指や関節などに炎症をきたす病気です。たいていの場合、1週間から10日経つとしだいに痛みは治まりますが、尿酸値が高いまま放っておくと、関節の痛みだけでなく、体に結節ができたり、腎臓が悪くなったり、尿路結石ができたりしてしまう可能性があります。
炎症をおこすと耐えがたいほどの激痛を伴うことも多いため、痛風発作が現れないよう尿酸値を正常に保つことが大切です。
尿酸とは?
尿酸はプリン体という物質が体内で分解される際にできるものです。プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギー物質で,常に体内で作られており、私たちは食べものからもこのプリン体を摂取しています。
プリン体から産生された尿酸は尿や便として体外に排出されます。通常、1日に体内で産生される尿酸は約700mg、1日で排泄される量も約700mgなので,体内の尿酸の量は一定に保たれています。
しかし、肥満やストレス、プリン体の摂取過剰によって尿酸がたくさん作られたり、排出がうまくできなくなったりすると体内に尿酸が蓄積してしまい、痛風につながってしまいます。
尿酸値の基準範囲は
男性:3.7~7.0mg/dL 女性:2.5~7.0mg/dL です。
7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断され、さらに8.0mg/dLを超えるといつ痛風発作が起きてもおかしくない状況となります。
夏に痛風が起きやすいのはなぜ?
原因としては以下の3つがあげられます。
➀汗をかくことで体の水分が失われる
夏場は汗をかく機会が増え、体の水分が多く失われます。脱水になると腎臓での老廃物の濾過量が減少し、尿からの尿酸排泄も低下してしまいます。その結果、血液中の尿酸値が上昇してしまうのです。
➁アルコールの摂取量が増える
暑い時期にはお酒が、特にビールがより美味しく感じますよね。ビールにはプリン体が1缶(350mL)あたり12~25mg含まれており、飲む量が増えれば増えるほど、尿酸値が上がることもわかっています。また、アルコールには利尿作用もあるため、体の水分が失われることでさらに尿酸値の上昇につながってしまいます。
③清涼飲料水の摂取量が増える
夏にはスポーツの後などに清涼飲料水を飲むことが多くありますよね。この清涼飲料水には大量のショ糖やフルクトースなどの糖類がふくまれており、これらを分解するための作用によって尿酸が産生され、尿酸値が上昇してしまうことが分かっています。
痛風予防のポイント
痛風になるのを防ぐためには尿酸値を下げる必要があります。尿酸値を下げるポイントは以下の3つです。
➀水分を十分摂取する
尿酸をしっかりと尿とともに排泄するためには水分を十分に摂る必要があります。心臓や腎臓が悪く、水分摂取を制限されている場合は除きますが、1日に2Lほど水分を摂るといいでしょう。また、一度に大量に摂るのではなく、1回につきコップ1杯分にし、こまめに摂ることがおすすめです。
➁プリン体の多い食品の摂取を避ける
プリン体をたくさん摂取すれば分解されてできる尿酸も増え、尿酸値は上昇してしまうので、プリン体を多く含む食品には注意が必要です。1日に摂取するプリン体の量としては400mgを超えない程度が適切とされています。プリン体はほとんどの食品に含まれていますが、特にレバー、白子、かつおなどには多くのプリン体が含まれています。これらの食品を口にする機会が多い方は量や頻度を控えるよう心掛けてみてください。
<100gあたりのプリン体含有量>
鶏レバー 312mg 白子 306mg かつお 211mg イワシ 210mg
③アルカリ性食品を積極的に摂る
健康な人のほとんどは尿がpH5から8の間で推移し、弱酸性に保たれています。しかし、尿酸値が高い人では尿がpH5.5以下の酸性に近づき、尿酸が尿に溶け出しにくい状態になってしまいます。尿酸を尿に溶けやすくし、排泄を促すために野菜や海藻、豆類などのアルカリ性食品を摂ることが大切なので積極的に食事に取り入れるようにしてみてください。
<尿をアルカリにする食品>
ごぼう にんじん ほうれん草 わかめ 大豆
これらのポイントを意識することで、尿酸値を下げることができます。
尿酸値が高くなってきて困っている方もそうでない方も、毎日の生活のちょっとした心がけで予防することができるので、ぜひこれらを実践して痛風に悩まされない楽しい夏を過ごしてくださいね!