突然ですがみなさんは、「最近、なんだかとても目が疲れる」と感じる方はいませんか?
それは単なる疲れ目ではなく、なんらかの対処が必要な眼精疲労かもしれません。
今回は目の疲れで日々お困りの方に向けて、眼精疲労とはどういったものか、疲れ目との違い、
また眼精疲労の主な症状や眼精疲労の起こる原因、そして眼精疲労の治し方などについてご紹介します!
眼精疲労とは?
眼精疲労とは、視作業(眼を使う仕事)を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、
頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態をいいます。
一定時間、なんらかの作業をした後に眼が疲れるのは誰しもある当たり前のことですが、ふつうは休息をとれば回復します。
しかし眼精疲労の場合は疲れが蓄積し、休息によっても改善が見られず、翌日まで持ち越されるような状態となっています。
疲れ目との違い
眼精疲労と単なる疲れ目(眼疲労)の違いを症状だけから見分けることは難しいです。疲れ目は、目を使いすぎたことで目に充血や痛みなどが起こります。
また視界がかすむ、ぼやけて見える、まぶしく感じるなどの症状が起き、視力低下を自覚することがあります。これらの症状は、眼精疲労と大きな違いはありません。
眼精疲労と疲れ目の大きな違いは、休息によって症状が改善するかどうかです。
疲れ目による視力低下は一時的なもので通常は十分な休息で回復しますが、休息をとっても繰り返される場合は、眼精疲労と区別されます。
眼精疲労の主な症状
眼精疲労の主な症状は、目の疲れです。そのほかにも、目が痛い、物が見えないなど、多彩な目の症状を引き起こします。
眼精疲労の怖いところは、目の症状だけではなく全身の症状が出る場合があることです。
<目に現れる症状>
眼精疲労で目に現れる症状は、眼の疲れが多いです。そのほか、眼が痛い、物が見にくくなる、眼が乾く、涙が出るなどの多彩な症状があります。
<全身に現れる症状>
眼精疲労は、悪化すると目の症状以外にも全身の症状が現れることがあります。肩こりや頭痛などの症状が起きたり、ひどくなるとめまいや吐き気が起こったりすることもあり得ます。
そのほか頭の重さや圧迫感、めまい、胃部不快感など、不定愁訴と呼ばれる症状を引き起こすこともあります。
眼精疲労が起こる原因
眼精疲労の原因は一つでなく、様々な要因が絡み合って起こると言われています。考えられている原因には、大きく分けて目の異常、目を使う環境、全身の異常の3つがあります。
目の異常
見えづらいのに無理して見ようとすることで目の筋肉に疲労が起こります。
- 遠視、乱視、近視、老眼が適正に矯正されていない
- 度の合わないメガネやコンタクトレンズを使っていると、無理にピントを合わせようとして毛様体筋に負担がかかる
- ドライアイ
- 涙の量が少なくなったり、涙の流れが悪くなったりして目が乾くと、目の表面を保護する涙の層(涙液層)が均等でなくなり、ものがはっきり見えにくくなる
作業環境
目を疲れさせるような作業環境も眼精疲労の原因となります。
- 長時間のVDT作業
- 照明のちらつき、パソコン画面への映り込みなどの光の刺激
- エアコンの風……直接、風が目に当たると涙を蒸発させ乾燥しやすくなる
- 紫外線、シックハウス症候群、騒音などが影響することも
全身の異常
全身の健康に問題があると、目にかかる負荷に耐える力が足りなくなってしまいます。
- 疲れやすい体質、夜勤や海外出張などによる生体リズムの変調など
- 精神的ストレス……ストレスで自律神経に影響があると、まばたきや涙の量が減り、目の疲労も進む
- 全身の病気……緑内障、白内障の他、脳神経疾患、高血圧、低血圧、糖尿病、自律神経失調症、月経異常など目以外の病気に伴って眼精疲労の症状が出ることも
眼精疲労の治し方
適度に目を休ませる
いずれの原因の眼精疲労についても、まずは適度に目を休ませることが大切です。目をつぶっているだけでは目の疲れはとれません。
目の疲れは、遠くを眺めることによって回復します。
十分な睡眠を取る
不眠が疲労の原因であることも多いため、適切な睡眠をとりましょう。夜遅くまでスマホを見たり、ゲームをしたりするのはやめましょう。
身体の調子を整えることも、眼精疲労を和らげる近道です。早寝早起きを心がけ、十分な休息をとりましょう。
目のストレッチをおこなう
目のストレッチも、眼精疲労を和らげる良い方法です。目を上下・左右に動かしてみたり、ゆっくり回してみたりなどの簡単な動きでも、
十分な効果が期待できます。また、目をぎゅっと閉じたり開けたりするのも良い方法です。
実は意識的にまばたきをするだけでも、目の周りの筋肉がストレッチされます。
まばたきは、目の表面に涙を補充してドライアイを防ぐ働きもあるのでおすすめです。
目薬を点眼する
目薬の点眼も、眼精疲労の治療に効果が見られます。眼精疲労の原因となる目の乾燥を防ぐため、ドライアイ対策の点眼薬が有効です。
作業環境を整える
環境・作業条件が問題の場合は、作業環境を整えることを考えましょう。パソコン画面の照明やコントラスト感度を調整し、
目ができるだけ疲れないようにしましょう。ブルーライトをカットするフィルターの導入も良い方法です。
目の疲れの原因となる短波長可視光線をカットするパソコン用眼鏡が売れていますが、ほとんどのものが30〜50%程度のカット率です。
短波長をカットするのであれば80%のカットが必要になります。
みなさんも、目の疲れを感じた時に、今回紹介した対処法をぜひ試してみて下さいね!