自律神経 | やまかわ薬局

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2022年9月5日

自律神経

みなさんこんにちは!9月に入り、朝・晩は少し涼しく感じられるようになりましたが、日中は暑さが続きますね。引き続き体調に気をつけてお過ごしください。

さて、今回は季節の変わり目に特に気をつけていただきたい自律神経について主に以下の3点を中心におはなししたいと思います。

① 自律神経の乱れの原因

② 自律神経が乱れた時の症状

③ 自律神経を整える栄養素

自律神経とは 頭にクエスチョンマークを浮かべた人のイラスト(女性)

自律神経とは全身の器官をコントロールする神経系であり、血圧・拍動・体温などを上昇させ、心臓の働きを促進させる交感神経と血圧・拍動・体温などを低下させることで心身の緊張をほぐし、心臓の働きを緩やかにする副交感神経から成り立っています。つまり、自律神経は内臓や代謝といった体の機能を24時間管理してくれている神経のことです。

自律神経が乱れる原因 ストレスによる抜け毛のイラスト

自律神経が乱れる場合、交感神経が優位に働いているときに多く見られます。

【ストレス】

なんらかのストレスを受けたとき、私たちの体はいつも通りの状態を保つためにさまざまな反応をします。その一つに交感神経の活性化があります。ストレスを受けるとそれに対応するために交感神経が優位になり、しっかりと呼吸をして酸素を取り入れたり、全身へ血液が行き渡るように心拍を速くなります。しかし、長期間にわたりこのような状態が続くと、心身が耐えられる限界を超えて自律神経のバランスが崩れ、不快な症状が現れてしまうのです。自律神経のバランスが乱れるのを防ぐためには、ストレスにうまく対処することが重要です。

【不規則な生活習慣】

人間の体の機能は、地球の自転周期に合わせて約24時間のリズムではたらいています。自律神経も同じリズムではたらいており、朝目覚めると交感神経が優位になり、夕方から夜間にかけては副交感神経が優位になることに対し、昼夜逆転の生活や慢性的な寝不足、不規則な食習慣などを続けていると、生体リズムが狂い、自律神経の乱れにつながります。自律神経を整えるためには、規則正しい生活が大切です。

【季節の変わり目】

季節の変わり目は気候が不安定だったり、異動や新学期など環境面でも変化が多かったりする時期です。気候への適応による身体的な負荷や不安、プレッシャーなど心身へのストレスにつながる要素が多く、自律神経のバランスも乱れやすい時期です。季節の変わり目は意識して自律神経のバランスを整えるよう心掛けるようにしましょう。

自律神経の乱れたときの症状 頭痛のイラスト(男性)

●体が疲れやすい、朝起きることができない

●頭痛、頭が重い、頭がふらつく

●慢性的な微熱、低体温

●不眠、日中の眠気

●耳鳴り、耳が詰まった感じがする、喉の異物感、口が渇く、口内が痛い

●息切れ、胸の痛み、胸やけ、圧迫感、うまく息を吸い込めない

●吐き気、腹部膨満、便秘、下痢、腹にガスが溜まる

●頻尿、残尿感、排尿しにくい感じがある

●手足のしびれ、脱力感、手足の冷え、ほてり

●首や肩の凝り、関節の痛み

●皮膚や粘膜のかゆみ

これらの症状が悪化すると自律神経失調症となり、症状が繰り返し出現したり改善したりする状態になります。症状は人によって異なり、個人差があるのも特徴です。

自律神経を整える栄養素食事をする子供たちのイラスト

ミニトマト・プチトマトのイラスト【GABA(γ-アミノ酪酸)】

GABAはもともと人間の脳や神経の中にある神経伝達物質であり、脳や神経をリラックスさせる作用があります。

一日の摂取量の目安は成人で30~100mgと言われており、GABAが気軽にたくさん摂れるのがトマトです。
中玉のトマト一個で40~60mg含まれており、一日に必要なGABAが摂取できます。

茸のイラスト【ビタミンD】

ビタミンDは、心や神経のバランスを整えるセロトニンを調整することが分かっており、メンタル症状に効果があります。

ビタミンDは世界的に摂取不足といわれており、自律神経だけではなくカルシウムや骨の代謝に欠かせない栄養素です。日本人は特にビタミンDの摂取量が低いといわれており、日頃から気をつけて摂取する必要があります。

ビタミンDを多く含む食品としては、きくらげやしいたけなどのキノコ類内臓ごと食べられる魚(ししゃも・しらす干し)が挙げられます。

ココアのイラスト(カフェ)【トリプトファン】

トリプトファンの摂取により脳内ホルモンであるセロトニンを増やすことができます。セロトニンとは、しあわせホルモンなどといわれる脳内ホルモンで、快感を増幅させるドーパミンや神経を興奮させるノルアドレナリンなどと並んで、三大神経伝達物質の一つです。

自律神経のバランスを整えるためには、必須アミノ酸であるトリプトファンが必要ですが、トリプトファンは体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。

摂取されたトリプトファンは、日中は脳内でセロトニンに変化し、夜になると睡眠を促すメラトニンに変化します。これが不足すると睡眠不足や睡眠の質を低下させ、不眠症につながることもあります。

トリプトファンが多い食材は、豆腐や味噌などの大豆製品・チーズや牛乳などの乳製品・米などの穀類になります。炭水化物や肉類などに含まれるビタミンB6を一緒に摂ると、トリプトファンの合成が促進されるため効果的です。

また、ココアの苦み成分であるテオブロミンは、セロトニンに働きかけ脳のリラックス効果を促す作用があるといわれています。ミルクココアにすることで、トリプトファンも摂取することができるので、ダブルの効果が期待できます。ホットミルクなどはリラックス効果があるので、睡眠前に飲むことがおすすめです。

 

 

みなさんいかがでしたでしょうか。自律神経の症状はさまざまで、人によって度合いや引き起こされるタイミングも変わってきます。不調を感じた場合は、原因となるストレスを受け続けないように、また生活習慣を改善して、しっかり休養をとることが大切です。今回、身近に自律神経を整える効果を持つ食材がたくさんあることが分かったと思います。ぜひ積極的に食事に取り入れてみてくださいね!
 

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