みなさんこんにちは。
突然ですが、「葉ごぼう」というごぼうがあることをご存知ですか?
「葉ごぼう」は、一般的なごぼうの食べる部分である「根」以外に、「葉」や「茎」も丸ごと食べれるのが特徴です!
今回はそんな「葉ごぼう」の栄養などについてご紹介していきます!
【葉ごぼうの特徴】
葉ごぼうは、「若ごぼう」や「やーごんぼ」という別名で呼ばれることもあり、大阪などの関西地方で主に食べられてきました。
収穫期が初春であることから「春を告げる野菜」とも言われているそうです。
葉ごぼうの葉は直径20㎝ほどの大きさで、茎の長さは30~50㎝ほどあり、根は小さく短いので、見た目はフキに似ています。
葉ごぼうの葉・茎・根には、それぞれ違った特徴があります。
「葉」には、ほろ苦い独特の風味があり、「ルチン」と呼ばれる成分が含まれています。
「茎」は、シャキシャキとした食感を楽しむことができてクセも少なく食べやすいため、さまざまな料理に使いやすいとされます。
「根」は、一般的なごぼうと似ていますが、より柔らかく優しい味わいが特徴です。
【葉ごぼうの栄養】
≪ルチン≫
葉の部分には、ポリフェノールの一種である「ルチン」が含まれています。
ルチンは、毛細血管を強化する働きや血栓を防いで、血流を良くする働きを持っています。
そのため、高血圧や動脈硬化などのリスクを軽減することが期待される栄養素です。
≪食物繊維≫
葉ごぼうに含まれる「食物繊維」は、さつまいもの約1.4倍と言われています。
食物繊維は、小腸で消化・吸収されず大腸まで届くので、便通を良くするはたらきがあります。
ほかにも、脂質や糖、ナトリウムを吸着して体外に排出するはたらきを持っており、これらの過剰摂取が原因である肥満や脂質異常症、糖尿病、高血圧などの予防や改善効果が期待できます。
≪鉄≫
「鉄」は、ほうれん草の約1.6倍も含まれていると言われています。
鉄は赤血球をつくって酸素の運搬を行うほか、様々な酵素の構成要素として重要な役割を担っています。
鉄が不足すると赤血球の数が減って貧血になりやすく、頭痛やめまい、動悸や息切れなどの症状が現れてきます。
特に乳幼児や月経のある女性、妊娠中・授乳中の方は、鉄不足になりやすいので気をつけましょう。
貧血の症状は、極度に鉄が不足するまで現れないため日頃から注意することが大切です。
≪カルシウム≫
葉ごぼうには、骨と歯の形成に必要な「カルシウム」も含まれています。
カルシウムが不足すると骨の量が減少するほか、骨粗しょう症の原因にもなるといわれています。
また、血液の凝固や心筋の収縮などにも関わるとても重要な栄養素です。
【調理前の一工夫】
葉ごぼうは食べられる部分が3種類ありますが、今回はその中でも特に大事な「根の皮むき」と「根のアク抜き」のコツについてご紹介していきます!
≪皮むき≫
まず、「根」は土や泥が多くついているので、しっかり洗います。そして、包丁の裏側やアルミホイルを使ってこするように剥きます。
≪アク抜き≫
皮が剥けたら調理するサイズにカットして、酢水につけてアク抜きをします。
お酢は、ごぼうの変色を防いでくれるほか、白色をキープしてくれます。
長時間水につけてしまうと葉ごぼうの栄養素が流れ出てしまうので、目安時間は10分程度です。
普通のごぼうにも使える下処理方法なのでぜひ参考にしてみてください!
葉は和え物や佃煮に、茎と根は煮物やかき揚げ、きんぴらや炊き込みごはん、和え物、炒め物など、様々な料理に活用できる「葉ごぼう」!