こんにちは、最近寒さが増してきましたね。
風邪防止のためにも、しっかりうがい、手洗いをしましょう。
さて、今回は糖尿病と腎臓の関係について書きたいと思います。
糖尿病の合併症の中でも有名なのが糖尿病性腎症という合併症です。
これは、糖尿病の進行に伴って腎臓の機能が低下することで起こります。
腎臓は体内の老廃物を体外に尿として排出する役割を担っています。
このとき、活躍するのが腎臓のなかの糸球体という部分です。
血液は糸球体によってろ過されることにより老廃物が取り除かれます。
この糸球体はたくさんの細かい血管から成り立っています。
顕微鏡で見ると毛糸の糸玉みたいに見えるため糸球体と名付けられました。
糖尿病が進行すると、その糸球体を形成する血管がボロボロになり、詰まったり、破れたりしてしまいます。
しかし、腎障害が初期の段階では自覚症状はほとんどなく、気づくのは難しいです。
身体の調子が悪くなってから受診するとすでに進行してしまっていることも少なくはな
いです。
結果として、ろ過機能に影響を及ぼしてしまい体内の老廃物を体外に出せなくなりま
す。
また、逆に腎症の早期では体に必要なたんぱく質が体の外に漏れだしてしまう(早期腎
症)こともあり、進行するとさらに大量のたんぱく質が漏れ出します(蛋白尿)。
腎症がさらに進行してしまうと、体内から老廃物を排出するための薬を飲んだり最悪の
場合は腎不全となり人工透析になったりしてしまいます。
人工透析は、腎臓によって排泄できなくなった老廃物を機械によって取り除く方法です。
人工透析になると週3回病院に通わなければなりません。
一回にかかる時間も約4時間くらいです。
この週3回病院に通うということが患者さんの身体的・精神的負担を大きくします。
また、腎不全になるとたんぱく質や塩分や水分などの制限も厳しくなります。
ここまで進行しないためには、やはりお薬をしっかり飲んで食事に気をつける必要があ
ると思います。
すでに糖尿病の方は薬の飲み忘れや、糖分の摂りすぎには注意しましょう。
また、まだ糖尿病と言われていない方でも普段の食事から当分の摂りすぎには注意する
ようにしましょう。