こんにちは、少し暖かくなってきましたけど体調はお変わりないですか?
最近インフルエンザが流行ってきましたね。
今年のインフルエンザは熱があまりあがらないので、風邪の症状と似ていて気づきにくい
傾向にあります。
風邪っぽいなあと思われたら、一応インフルエンザの検査をするようお勧めします。
さて、今回から何回かに分けて糖尿病の治療薬について説明したいと思います。
今回は、最近流行の薬である、DPP-4阻害薬とSGLT-2阻害薬について説明
したいと思います。
血糖値を下げるホルモンであるインスリンはインクレチンというホルモンによって分
泌が促進されます。このインクレチンはDPP-4(ジぺプチジルペプチターゼ-4)とい
う酵素によって分解されます。この酵素の働きを抑える薬がDPP-4阻害薬です。
インクレチンの分解が抑えられることによりインスリンの分泌量が増加し、結果として
血糖値が下がります。
また、少し難しい話ですが・・・インクレチンは食事の後などの血糖値が高くなったとき
に分泌が促進されるので、DPP-4阻害薬低血糖を起こす可能性は低いと言われています。
DPP-4阻害薬には、・・・ネシーナ、ジャヌビア、トラゼンタ、グラクティブ、エクア、
テネリア、スイニー、オングリザがあります。また、最近では週一回服用でよいマリゼブ
やザファテックといったお薬もあります。
次にSGLT-2阻害薬について説明したいと思います。
SGLT-2は糖尿病の領域では一番新しい種類の薬で、最近注目を浴びています。
SGLTはsodium glucose transporter(ナトリウム・グルコース共役輸送体)の略です。S
SGLTの種類は色々ありますが、SGLT-2に限っては腎臓だけに存在しています。
このSGLT-2は体内で作られた尿の中から糖分を再び体内に戻す役割を担っています。こ
の役割のおかげで普段の尿中に糖分が含まれることはありません。
SGLT-2阻害薬はこのSGLT-2の働きを阻害することで、尿から糖を排出させ血糖値を下
げようとするお薬です。
このお薬で注意するのは、尿中に糖分の量が増えるために細菌が増殖し、膀胱炎になって
しまうことがあります。
こういった副作用を避けるためにSGLT-2阻害薬を服用中は水分(糖分の多い飲み物や利
尿作用のあるカテキンを含むお茶などはNG)をいつもより多めにとることを注意する必
要があります。
SGLT-2阻害薬にはフォシーガ、スーグラ、アプルフェイ、ルセフィ、カナグル、
ジャディアンス、デベルザがあります。
今日は、2種類の糖尿病の薬について簡単に説明させてもらいました。
ありがとうございました。