骨粗鬆症 | やまかわ薬局

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2020年11月19日

骨粗鬆症

今日は、骨粗鬆症についてお話したいと思います。骨粗しょう症のイラスト

骨粗鬆症とは、骨密度の低下などによって、骨が脆くなってしまう病気のことを言います。骨粗鬆症によって、背中や腰の骨が身体の重みでつぶされて圧迫骨折しやすくなり、これが腰や背中が曲がってしまう原因になります。そのほかにも、少しの衝撃で骨折しやすくなったり、骨折部位によっては寝たきりになることもあります。

原因

他の病気や薬の影響、食生活や運動、喫煙などの生活習慣などが原因とされることもあるが、主な原因は加齢や閉経の影響によるもので高齢者の特に女性に多い(約8割以上)とされています。通常、骨は古くなった骨を溶かす「骨吸収」と新しく骨を作る「骨形成」というバランスによって維持されています。しかし、骨形成に必要なカルシウムの吸収が加齢によって低下してしまうので、40代から50代ごろから骨密度は低下してしまいます。また、閉経後は、骨吸収の抑制に関与していたエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が低下して骨吸収が活発になって骨密度が急激に低下しやすくなります。

予防

・運動:ウォーキングなどの運動や日常生活でなるべく動くようにすることで、骨に負荷がかかり骨形成が促進されます。

ウォーキングをするおばあさんのイラスト

・カルシウム:牛乳、乳製品、小魚、小松菜などに含まれ、骨形成に必要とされます。

瓶入り牛乳のイラスト煮干しのイラスト小松菜のイラスト

・ビタミンD:皮膚に紫外線が当たることによって作られて、腸管でのカルシウムの吸収を助けます。また、卵、シイタケなどのキノコ類、海藻類などの食品から摂取することも出来ます。

日光浴のイラスト(女性)

・ビタミンK:納豆、ほうれん草などに含まれ、骨形成を促進する働きがあります。

パック入りの納豆のイラストほうれん草のイラスト(野菜)

検査・診断  

骨密度検査(DXA法、超音波法、MD法):若い人(20~44歳)の骨密度と比較した値(YAM値)で判断。一般的に、80%以上あれば正、70~79%で骨量減少、70%未満で骨粗鬆症と診断されます。

骨密度検査のイラスト

血液・尿検査:骨吸収の指標になる骨代謝マーカーの検査。高い方は骨密度の低下が早く進行しやすいため、現在骨密度が正常であっても骨粗鬆症になるリスクが高いと判断されます。

 

その他にも若いころと比べてとの位身長が縮んでいるのか、レントゲンによる骨の内部の状態、骨折や骨の変形の有無も重要な判断材料になります。

 

治療 薬のイラスト「薬の紙袋」

治療薬としては骨吸収抑制薬、骨形成促進薬、カルシウム製剤などがあります。骨粗鬆症の治療薬は効果が出るのに時間がかかるものが多く、また、一部の薬は服用時に注意が必要できちんと服用しないと効果が無かったり副作用が出やすくなるので、正しい服用方法でしっかり続けることが重要になります。

 

 

骨粗鬆症は高齢者に多いと最初の方にお話ししましたが、最近では過度なダイエットによる栄養不足や、紫外線対策によるビタミンD生成不足などによって若い方がなることも増えてきています。高齢者だけでなく若い世代の方も栄養バランスの良い食事、適度な運動、適度に日光を浴びるように心がけて丈夫な骨を維持していくようにしましょう。

 

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